「高橋ボクシング」ディティール。

ジムには多くの会員さんや数名の選手がいます。指導によってそのパンチの感触の違いや動きの能率の良さを感じさせる事ができます。
「掴んだ!」と感じさせ、喜んでもらう事がトレーナーとしてのひとつの喜びではありますが次の日、数日後にはその感触が消えている事が多くあります。
指導するとまたその感触は戻ります。「掴んだ!」と感じたはずなのになぜできなくなってしまうのか? それはその部分だけではない細部にまで目を光らせて指導している事が伝えきれていないからです。(^_^;)
ひとつの技術や動きを行う為には多くの導線がいります。「これができていないと、ここにはいかない。」というモノです。
その中には技術的なモノだけではなく心理的なモノも絡んできますから、更にこの導線は増えます。
「ディティール」とは辞書をひくと「詳細。細目。」とあります。このディティールをいかに高めていく事ができるかがボクシング的にもトレーナー的にも大切な事だと思っています。
荒々しいボクシングや感性に頼ったボクシングもあるでしょう。それを認めない訳ではありません。ただ、今僕が目指すボクシングはディティールにこだわったモノでありたい。
荒々しいボクシングやズバ抜けたセンスを持つ相手に対して同じようにしていては生まれもったセンスやパンチ力やスピードという才能だけの勝負になってしまいます。それじゃあ面白くない!
努力次第で強い相手にも勝てる!というところに面白みがあります。僕がよく使う「誰でもできるボクシング」というフレーズがありますが、これにはそんな意味も含まれているんです。
弱者(今は)が強者に勝つ為には日本人特有の頭を使った細やかさと努力が必要であると考えます。
強者に細やかさと努力が加わってしまったら鬼に金棒ですけど・・
以前と比べ、考え方に柔軟性は出てきているとは思いますが、まだまだ職人気質の僕のボクシングを認めてくれている選手や会員達には感謝の思いがあります。
 
僕がこうしてボクシングを追及していく事ができるのも選手や会員あっての事ですから。                
                            マサ