「高橋ボクシング」フェイク・イット。

ジムに通うプロ志望の会員に言った言葉「フェイク イット」。
※ちなみに、まだうちはプロ加盟していないのでプロテストを受ける事はできません。
彼は訳あって他のジムから週に二回程通って来ています。技術的にも精神的にもまだまだプロテストの合格レベルには遠いように感じています。
パンチの打ち方、よけ方はジムで教えます。戦術もアドバイスします。しかしボクシングのリズムやマインドコントロールは自分次第なところがあります。
僕がボクシングを始めた15、16の頃、ジムでのスパーリングは有名選手やチャンピオンに「なりきって」やっていました。
今日は「レナード」今日は「川島」今日は「大橋」今日は「鬼塚」みたいに。スパーリング相手からは日々変わるボクシングスタイルに驚かれていました。
これも「フェイク・イット」です。要するに良い意味で自分に「嘘をつく」という事です。
「嘘からでた誠」という言葉もあるように、演技をする事には大きなプラスの力が働く場合があります。
彼に「ボクサー誰が好き?」と聞くと「ユーリです。」と答えが返ってきました。
「ユーリのビデオを穴が開くまで何回も観てみ。そしたらユーリのリズムや思いが掴めるけ。」と言いました。
ものまね芸人が言っていました。「ものまねしたい人を何度も何度も見る事。その人が好きになるまで。」と。
「その人が好きになるまで」は大げさかもしれませんが、それぐらい見ろという事です。彼だったらこんなとき、こうするという予想がつくぐらいまで見るという事です。
僕の中には多くのボクサーのイメージがあります。それによって急にボクシングのリズムを変える事もできます。
「成功者になりたければ、成功者になったつもりで日々の生活を過ごしなさい。」と、よく自己啓発本にも書かれています。
「フェイク・イット」は細かい技術ではありませんが、ボクシングにとても重要なイメージ力やリズム、マインドコントロールに役立つ方法です。    マサ