「高橋ボクシング」ステップイン。

僕のボクシングは常に進化し続ける。現状維持はない。
ここ数ヶ月間は「心」の方に多く気持ちが向き過ぎていた。それは人間として間違いではなく至極当然の事だとは思う。
だけど、まだまだ「高橋ボクシング」も高めていかないといけない。選手らの目標の為にも、自分自身の向上の為にももっと高い場所で戦っていきたい。
そんな大きな思いを持ちながらも、気づきは小さなところで生まれる。先日の「U-15」のボクシング大会でそれはあった。
僕は自分のボクシングに自信がある。だけどこれで完璧だなんて思ってはいない。だから変えた方がいいと思えば何の躊躇もせずに変える。取り入れた方がいいと思うモノがあればすぐに取り入れる。皆が戸惑わないように徐々にではあるけれど・・ 
先日、観直したユーリのビデオからも大きな衝撃を受けた。以前には気づけなかった事が今なら気づけるようになっている。それだけ向上したという事だと思う。
今、目が向いているところは「ステップイン」と「下半身始動の是非」について。
とりあえずは「ステップイン」。日本人ボクサーの特色として言えるのは細かい複雑なコンビネーションの多用。これは僕のボクシング自体もそうであるから特に思うところでもある。
ジュニアに細かいコンビネーションは難しい。(できない訳ではないけど・・)そこで腕力や筋力の乏しいジュニアに覚えさせたいのが「ステップイン」を効かせたボクシングだ。
この練習法は大人や選手らのボクシングバランスや根本的な体の使い方を覚えるにあたっても非常に分かりやすく簡単な方法。自分自身でも体感し、修復する事ができるだろう。
「シンプルイズベスト」シンプルで簡単な技術ほど本番では生きる。こんな簡単で単純な方法を始めからやっていなかった事に反省もするが、それよりも「高橋ボクシング」に新しい動き、指導法、練習法が加わった事への喜びの方が大きい。
この動き(ステップイン)で住吉も白石も、実業団では早々にダウンを奪っている。今まで無かった一夜漬けのコンビネーションで・・
この「ステップイン」を効かせたボクシングが今後、大きく飛躍する為の布石になるような気がしている。高橋ボクシング「三次元」の完成形もぼんやりと見えてきた。
ボクシングを語るに「リズム」「スナップ」「リラックス」「駆け引き」など様々な大切な事があるが、「ステップイン」という単純ながらも有効な技術をもう一度追求してみる必要がある。    マサ