思い込みと気づき。

折尾ジムでのジュニアの輝のスパーを見ても、住直のいつも、どこかもたつくスパーや試合を見ていても、度々違和感を感じていた。
リカルドロペスやレナードなどのボクシング。また、全日本の常連選手らのボクシングを観る事からも、それは感じられた。
それは簡単に言うと「両足でのステップ」と「片足でのステップ」の違いから出てくる違いだった。
ジムでは「両足でのステップ」を効かせたワンツーを基本として指導している。毎日毎日そのワンツーを指導していく中で、次第に「両足でのステップ」のワンツーばかりを指導するようになっていった。
僕自身は、ほぼ「片足でのステップ」からパンチを打つ。「片足でのステップ」には多くのメリットがあるからだ。
僕は感覚的にそれを使い分けている訳だが、教える立場として感覚的な動作より、理論的な動作を優先するようになっていた。
今、自分自身の「思い込み」に気づいた訳だ。気づけば簡単な事だけど、自分の「思い込み」を破る事は簡単ではない。
今の僕のボクシングがすべて正しいとは思ってはいない。日々向上を目指し、マイナーチェンジも大きな改善も行っている。
常に向上を求めて挑戦し、新しいモノを提示していく。それが選手や会員らの、そして自分自身のモチベーションを維持し続けるコツでもある。
そんな思いが僕のアンテナを常に立たせ、様々な事から多くのヒントを集める。そして、いつか「気づく」瞬間が訪れる。
満足や妥協から「気づき」は生まれない。「向上」する為に貪欲になる事が人生やボクシングでは大切な事ではないかと思う。
どの段階で「片足でのステップ」を指導するのか?「片足」のメリットとデメリットとは何か?逆に「両足でのステップ」を基本とする理由などを近いうちにまとめて「高橋ボクシング」で書いてみようと思う。  マサ