CHANGE。3

ジムに通う若い子らの中には自分の感情を抑えられない子がいる。ジムを開いて今まで、そんな子が数人いた。
コーナーマットを蹴る子もいたし、いつも不機嫌な態度でジムにいる子もいた。お天気のように気分がコロコロと変わる子もいる。
周りに不快な思いをさせている事に気づいていないのか?それとも、気づきながらも、自分ではどうしようもないのか?
だけど、一番苦しいのは本人なんだろうと思う。
昔は、そんな子らを強く叱っていたが、今はある時期までは強くは言わず、しばらく放っておく事にしている。
何度か失敗しなければ、僕の言葉も強くは心に響かないと思うからだ。
これまでもネガティブな感情が抑えられなかった子らは、必ずどこかで失敗するか挫折してジムを去る事になっていった。
それでは、どうすればネガティブな感情を抑える事ができるのか。
ネガティブな感情がなぜ沸くのか、その理由や意味を考えてみる。その根本的な考え方を変える必要がある。その為には人生の「真理」を勉強しなければ答えは出せない。
僕は「心の勉強」(自己啓発)的な本をよく読む。それは成功を求めるという意味だけではなく、今現在起きている不快な出来事や心配や不安といったネガティブな思いや感情を、いち早く打ち消す為でもある。(良くも悪くも僕は短気なもんで・・)
毎日の勉強と多くの経験(失敗や成果)で得た考え方がこの「高橋イズム」という訳だ。
自分の感情を抑えられない人に薦めたいのは「良い本」や「良き指導者」との出逢い。
だけど、一番大切なのは自分の未熟さを自覚し、「変わろう」「変わりたい」という前向きな気持ちなのだと思う。
辛い、うまくいかない。苦しい、悲しい。悔しい、妬ましい。そんなネガティブな感情が沸いたときこそ勉強し、向上するチャンスなんだ。
後回しにすれば、ずっと苦しい思いをするのは自分自身なのだと理解できれば、きっと人は「変われる」。
ボクシングも人生も「CHANGE」=「向上」する為にあるモノなのだと思っている。 
身の回りに起きる出来事は、すべて課題。だから僕も勉強して日々変わり続ける。   マサ