H21全日本社会人選手権大会総評。

住直揃っての全日本への挑戦が終わり、昨年W優勝した全日本社会人選手権へのモチベーションをどうすれば上げられるだろうかと不安があった。
しかし、そんな不安も取り越し苦労であり、自衛隊体育学校の全日本チャンプの出場によって、大きなやりがいに満ちた社会人選手権となった。
今大会はある事情、意図があり、直人は出場を控える事にした。東京初の白石を引き連れて東京入りする飛行機の中では例の「危機一髪」のせいで一睡もできず(笑)、僕の抱えた課題を深く考えながらの東京入りとなった。
組み合わせは神様の計らいか?決勝で全日本チャンプとの対戦という最高の組み合わせとなった。
初戦から、ずっと住吉へは常に「抜くな!遊びを入れるな!」と注意を繰り返してきた。どんな相手のときでも準備を万全にし、勝ち方や戦い方にも強くこだわるのは、自分自身を高め、本当の試練と言える相手が現れたときの為なのだと話した。
白石には人生の経験として東京最後の夜に「東京見物」に一人で無理矢理に行かせた。(笑)地元以外の場所、特に東京を見ておく事は白石の今後の「道」を決める為にも、きっと大きな判断材料になるだろうと思ったからだ。
そして決勝戦。もし、普通の選手が相手だったら、今までの自分を省みる事もなく優勝し、得るモノは少なかったはずだ。僕にも、全日本優勝を目指す今の住吉にも「全日本社会人選手権優勝!」というモノに大きな価値はない。
しかし、今大会は大きな価値があった。相手をなめる癖のある住吉にとって大きな学びになったのではないかと思う。
本当のチャンピオンになるという事は相手を敵とみなして、相手に勝つのではなく、敵は自分の中にあり、自分自身に負けずに人として常に向上していく事ではないかと思う。
だから、今回の準優勝には前大会の優勝以上に価値があるのだと僕は思っている。それも一度は優勝したからこそ、言える事なのかもしれないが・・
「優勝」「チャンピオン」「成功」「出世」「お金持ち」「合格」・・etc
人生にとって、それらが一番大事な事なのか?いや、違う。大事なのはそれらを目指す「動機」であり、それを目指していく中での苦労や試練を乗り越えていく人としての「向上」なのだと思う。
それでも僕らは「チャンピオン」や「成功」を「世の為、人の為に」そして自分自身の為に目指し、いつかはきっと、それを成し遂げようと思う。
僕らは、まだまだ「道」の途中。どんな負けも、どんな勝ちも、今後に繋がる大切な経験。失敗から学ぶ事はとても大きい。
行きの飛行機の中で考えていた僕の抱える課題の答えが出た。僕もこの大会で、ひとつ向上できたようだ。    
最後に・・大きな学びの場を与えてくれた大会運営陣の皆様、支援頂いた山口県アマチュアボクシング連盟、出場選手、関係者の皆様、このブログを見てわざわざ応援に来てくれた方々、サブセコンドに付いて頂いた884ジムの林会長、ジム会員の皆さん、そして留守番した直人。
本当にありがとうございました。         会長 高橋正行

この男、まだまだ鍛えんとな~(笑)皆の期待を背負っていつかはチャンピオンや!