「高橋ボクシング」レベルスイング。

あるスポーツニュース番組でキャスターの亀梨くん(ジャニーズ)がヤクルトの青木選手に取材に行き、バッティング指南を受けるというシーンをたまたま観た。その中で青木選手が言った言葉「レベルスイング」が僕のアンテナに引っ掛かった。
僕が選手や会員らによく言う。「角度合わせ」「ナックルの合わせ方」「黄金比」「打ち抜き(フォロースルー)」などが、この言葉一つですべて表す事ができる。それも様々な技術や理論や指導法があっての事ではあるが・・
ここ数日、この「レベルスイング」をボクシングに応用し、会員や選手を指導してみた。皆に、はじめから丁寧に説明し、イメージを持たせていく。
また違う時間に来た者にも、同じように何度も何度も指導していくうちに、指導法はどんどん改善されていく。同じ事を言い続けるのは自分自身が辛い。常に新しい発見がなければモチベーションは保てない。だから常に改善法を探す。そうするとそれだけ、より伝わり易くなる。
この繰り返しで僕はボクシングを、指導法を日々高めてきたとも言える。
話しが逸れた。(笑) 本題に戻る。
「レベルスイング」の「レベル」とは僕的に解釈すると、「高さ」や「高低」の事だと思う。要するにボールを上から叩くように打つのが「ダウンスイング」。下からすくい上げるように打つのが「アッパースイング」。それでは「レベルスイング」とは?
ボールに対してバットが垂直に、あるいは水平に入ってくる状態の事なのだと思う。しかし、それぞれのスイングにも一長一短がある事を理解しておく必要がある。
例えば「ダウンスイング」では、ギリギリまでボールを見極める事ができ、重力を利用して鋭く振り抜く事ができ、叩きつけるように打つ事でフライになりにくいがバットとボールが当たっている時間が短く、ボテボテのゴロになり易いという欠点もある。
「レベルスイング」ではバットの振り出しが早くなる為にボールの見極めがギリギリまでできない事が欠点ではないかと思う。しかしボールの軌道と垂直に振る事によって、バットの面にボールが当たっている時間が長く、押し込むように打つ事ができ、飛距離が伸びる。
これをボクシングに置き換えれば、急所(顎、テンプル、レバー、ストマックなど)にナックルと肘を垂直に合わせ、押し込むような気持ちで振り抜く。ここにスピードが加わる事で「打ち抜く」となる。
このようなイメージを持たせるだけで、大半の会員のパンチが変わった。(現在、指導中は左フックとレバーブロー)
「レベルスイング」はすべてのパンチに対して有効ではあるが、「ピンポイントブロー」のように一点をかすめるように打つ事によって効果を発揮するパンチもある。
それも踏まえた上で、門司フィットネスボクシングジムでは目標物(急所)にナックルと肘を垂直に合わせた「レベルスイング」を基本とし、指導していこうと思う。
まだまだ「高橋ボクシング」は試行錯誤の中で改善し、向上させていくので、大きく変わる事もあり、その度に大変な思いをする事にはなるが「変化は向上」という思いで日々取り組んでいこうと思う。
僕らの目指す場所へは、現状維持で辿り着く事はできない。           マサ
PS 「高橋ボクシング」レベルスイング。まだまだ向上の余地があるので、また書いてみたいと思います。