「高橋ボクシング」ダラリンパンチ。

今、僕がジムで指導している「ダラリンパンチ」。ある程度までフックの基礎を練習してきた者を対象におこなっている。
要は「力を抜き」、「遠心力」と「シフトウエート」でパンチを打つ感覚を覚えてもらうという指導法だ。
今までに指導してきた「黄金比」や「レベルスイング」があっての事ではあるが、ジュニアから女性、選手らにまで大きな変化が表れている。
筋力で打つ打ち方を僕は「剛」と考え、「シフトウエート(重力)」や「遠心力」で打つ打ち方を「柔」と考える。フェイントなどの駆け引きや心理戦も「柔」と言えるだろう。
どちらも必要ではあるが、僕は理に適った「柔」の方を重視している。
僕が見る中では上体の筋力に頼った打ち方をする者が非常に多い。正しいフォームで正しい打ち方をすれば、スムーズ且つ最低限の力で最大のパフォーマンスを発揮する事ができる。そうすればスタミナをロスしにくく、その分だけ多く動く事ができる。
常にそれを言ってはいるが、日頃の生活や長期間の練習で身に付いた動きや癖は簡単にはとれない。
そこで試したのが、この腕をダラリンと下ろした「ダラリンパンチ」。
力を使っていないのに、大きな効果が表れる感覚を知り、ボクシングを通じて自分の「間違った思い癖」は気づく事で大きく改善できるのだという事を知ってほしいと思う。   
                 「ボクシングは人生の縮図だ!」  by マサ