輝、決勝戦試合内容。

試合前、「緊張はあるか?」と聞くと「あんまりない」と言う輝。だけど、この大舞台で緊張しない方がおかしい。
試合用のグローブとヘッドギアを付けた後でのミット打ちは、グローブの重さを差し引いても明らかに感触やスピードが鈍っていた。
「負けを恐がるな!思いっきりいけ!」と背中を押してリングに輝を向かわせる。
相手の子は、この大会(決勝)への出場は三回目。試合が始まり、その差が明らかに出ているように感じた。
3ラウンドに二度のダウンを奪われ、RSC負け。
練習でやってきた事を必死に出そうとしている輝ではあったが、完敗だったと思う。
残念な結果となったが、今回の敗戦からも大きな学びがあった。
僕はジュニア(小学生)の本格的なボクシングには、まだ両手を挙げて賛成はできないでいた。しかし、先日のスタービーボクシングスクールの来ジムや今回の輝の負けからも、自ら本気でボクシングをやりたいというジュニアに対して「選手コース」を設けるべきなのかもしれないと感じている。
U-15に出てくる子、その中で優勝までいく子らは、きっと毎日練習しているだろうし、毎日走っているのだろうと思う。そうやって多くの犠牲を払い勝利を掴んでいるのだと思う。
今回の輝の出場は「経験」として勧めた。その経験をより良いモノにする為にも、試合が決まってからジムでは全力で勝ちを目指した。
そして出た結果が、何が足りず、何が間違っているのかを強く教えてくれているのだと思う。
まだ結論は出せないが、今回の敗因から「練習不足」「場数不足」というモノが強く感じられ、それに伴った精神力(心)やフィジカルといった部分も含め、ジム内だけではなく、家庭や学校での在り方も指導者(僕)や保護者も一緒になって考えていかねばならないと思っている。
輝にとって、今後を左右するであろう貴重な経験になった事に間違いはないが、僕らにとっても大きな意味のある出場だったと思う。
今回の結果を真摯に受け止め、輝の、またはジュニア達の10年先を見据えた指導を考えていこうと思う。 マサ