住吉初戦、試合内容。


いつもどおりシャドーからミット。そして・・

シャドーマス。

やるべき事をすべて終え、リングに上がる住吉。
住吉の初戦の相手は日大の三年生。
以前の「東京遠征」でグローブを交えた事もあり、タイプやファイトスタイルは分かっていた。
強豪日大の選手ながらも、住吉にとっては噛み合いの良い相手が故に一回戦突破の期待も住吉自身の自信も大きかった。

試合が始まり、相手選手は予想どおりの動き。しかし住吉の動きがおかしい。
パンチがキレず、動きに躍動感がない。
ボクシングは少しのスピードの違いや勢いで大きな差が出てしまう事は僕も自身の経験から知っている。
細かいパンチやボディは入れるものの、ここ最近のジャッジの傾向から、それらがポイントになっていない事は分かっていた。
新しい躍動的なボクシングスタイルに伴う多くの技術。そしてその為に必要なフィジカルとスタミナを、この4ヶ月間、この日の為にずっとやってきた。
肩の怪我も鼻の怪我もあり、あまりスパーができなかった事もあるが、その中でも懸命に努力し、苦手な減量にも計画的に取り組み、おじいちゃんの為にと、自身にも幾つかの負を背負った。

その結果が悔しい一回戦敗退。

後で「体に力が入らなかった」と住吉が言う。
地元山口県で行われた「全日本」。多くの関係者が期待する中、住吉のいつもの力を出させる事ができずに本当に悔しかった。
だけど、この経験も今の住吉、そして今の僕にとって、更に向上する為に「ちょうどいい」経験なのだと思う。
原因は地元開催のプレッシャーか?練習不足か?その他に何か理由があるのか?と住吉と話すがまだ答えが出ない。
それでも前向きに今回の経験を捉え、人として、選手として、指導者として共に高まり、来年の山口国体では、この雪辱を晴らしたいと思う。
応援くださった皆さんや山口県連の皆さんには、本当に申し訳ありませんが、これからも「自身の向上」と「人の為に」皆で頑張っていきますので今後も応援よろしくお願い致します。 マサ