選手の資格。


土、日の強化練習に参加した「ハンマ裕一朗」が直人とマスボクシング。

住吉先輩からのアドバイスも受ける。

ある思いから下関ジムでは裕一朗のミットを僕は待たないが、この強化練習では全力で受ける。

一会員の裕一朗が「選手になりたい」と言ってきたのが、昨年の暮れ頃。我が門司フィットネスボクシングジムで住直に続く選手候補の申し出は正直嬉しかった。
だけど、それを僕はすぐには受け入れなかった。選手としての幾かの条件(練習)を与え、「3月いっぱい様子を見てから決める」と答えた。
僕が選手らと共に苦楽を味わい、強い信頼関係を築いていく為には必要な資格がある。
それは僕の信念である 「人の為に」、「今できる事」、「自分次第」、を理解し、いや、今は理解出来なくても、そこに向けて少しずつでも近づく努力をする事。
今から6年前、「選手になりたいです。でもある程度は生活に余裕を持った方がボクシングに打ち込めると思うんで車には乗ります」と言ってきたアホみたいな直人を「俺の言う事が聞けんなら来んでええ!」と突き放した。(笑)
だけど、直人には「自分を変えたい!」という強い信念があった。
そしてアホみたいな事を言う直人は自転車に乗り、徐々に変わって結構「いい人間」になりました。(笑)
それは住吉も同じで、人は今すぐ全てを変える事はできない。たくさん間違え、失敗し、経験し、悩み、苦しみ、気づき、辿り着くしかない。
向上に近道はない事を僕自身がよく知っている。
だけど、「人として」の向上を忘れた自分本位な言動や姿勢を示す者を「選手」としてボクシングを教えていく訳にはいかない。
それは「間違い」を助長してしまう事になるからだ。
僕は「強い選手」を育てる前に正しい心を持つ「人」を育てなければいけないと近頃更に強く思うようになった。
能力が高くても不幸な人間はたくさんいる。能力の高さが人を傲慢にし、正しき「道」から外してしまう事も多い。
裕一朗19歳。まだまだ人生はこれからだ。自らが考えた「困難歓迎」という言葉に僕の信念を加え、強いボクサー、そして多くの人から応援される幸せな「いい人間」になって欲しい。    マサ

おまけ。