川嶋VSミハレス

試合観ました。僕の採点でも、114対113でミハレスの1ポイント勝ちでした。残念。
川嶋選手は僕と同じ歳ですから同じ歳の選手が世界戦をしてるって不思議な感じがします。
川嶋選手は国内では敵なしのとんでもなく強い選手という事を踏まえて言わさせてもらうと、一発のパンチ力に頼ったボクシングになってしまっていると思います。
声を発しての気合いも感じたし、スタミナだってあったと思います。
だからといって勝つとは限りません。
何が負けた? 巧さ?引き出しの多さ?ポイントのとり方?
僕は気合いを入れてスパーをした選手に言いました。
「気合いで熱く燃えるのも大事やけど、その中に冷静さがいるんやぞ!」って。
熱く燃えただけの状態は気合いだけで変化のない単調なボクシングとなってしまいます。
そこに冷静さがあると相手が良く見え、出入りやカウンターも使えて、より幅のあるボクシングができます。
以前から僕がテーマとしている「燃える」という事は「良い燃え方」と「悪い燃え方」があるんです。
がむしゃらは自分の気持ちがいいだけで、相手を見てはいません。これが悪い燃え方です。
練習してきた事を忠実に実行し、相手をよく観察しながら集中して戦うというのが、良い燃え方だと思います。
良くも悪くも普段からの練習や心構えが本番で出ますから、川嶋選手の敗因はそこにあったのではないでしょうか。
勿論、それを指摘し指導できなかったトレーナー陣や会長もチームとして負けた訳です。
それでも、たった1ポイント差。
課題をクリアすれば、勝つ確率はかなり高いと思うのですが…
まだまだ自分に秘めた力がある事に気付けば、きっとモチベーションだって湧いてくるはずです。
世界戦とは程遠いアマチュアの試合で痛い目をみて僕が学んだ事です。
勝負の掟ってきっと世界戦だろうと高校生の試合だろうと同じなんだと思うんです。
マサ