「高橋ボクシング」ナチュラルパンチ。
プロデビュー前の、渚の右ストレートがどうしても僕の指導する右ストレートにならない。
は!っと気づいた。
初動だ!
そこに一番の問題があった。
自分の事はよく分かり説明してきたつもりでも、感覚でやっていた事がとても多かった事に気づく事がよくある。
パンチを打つとき、みんなはどんな気持ちで打っているだろう。
だいたいの人は、強く。もしくは、早く。だろうと思う。
僕は 分からないように打っていた。
分からないように打つとは、力まない事。モーションをつけない事。タイミングを盗む事。そして、気配を出さない事。
この感覚を言葉と体で表現し、伝えてみると渚の右ストレートがガラリと変わった。
同じ事を住吉にも指導すると、課題であったジャブが変わった。
相手が予測しづらく伸びるナチュラルパンチになったと思う。
あとは反復して身に付けるだけ。ここからは自分の努力。主体性。
軸の安定という気づきから連鎖して出てきた新たな気づき。
日本チャンピオン。そして世界に向けて、この流れを止めずにもっともっとレベルアップさせようと思う。
下関にある関門JAPANボクシングジムは東京や関西のように高いレベルの練習相手や環境には恵まれていない。
だからってチャンピオンになれない訳がない。
だからこそ気づき力が大切だ。
それは向上への情熱と人間的成長に比例している。