チャンピオンカーニバル最強挑戦者決定戦】アクセル住吉VS柳達也part3。

下関から初のチャンピオンまで、あと二つ!

関門ドラマティックファイトvol.13

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【チャンピオンカーニバル最強挑戦者決定戦】

アクセル住吉VS柳達也part3!!

絶対に生き残る!

住吉は最近いつもそう言っている。

住吉の強い覚悟と、僕が与える人としての課題。

3年前の初対戦では、ロス修行での過信からボクシングを大きく崩しての大苦戦。

調子に乗っていつも痛い目に遭う住。

結果は地元に助けられる形となったドロー。

相手チームに対して、このままではいけないと、すぐにダイレクトリマッチを申し込み・・

東京、後楽園ホールに乗り込んでの逆転KO勝ちに沸いた。

これで決着はついたと思っていた。

しかし二人はその後、無敗のままランキング1位と2位に登り詰めた。

そして因縁の対決!三度目!!

柳選手の技巧と安定感は知っている。

序盤から勝負に出る!

スロースターターである柳選手に、この作戦がハマった!

明らかに嫌がっている。

しかも住のボクシング、動き、ガード、集中力、反応すべてがいい!

減量もうまくいった。

ペースは握った。

「よしよし!!いけるな!とりあえずこのままや!」

ずって考えてきた作戦で上々の滑り出しに安堵した。

その後も住の攻勢が続き、この時点で勝利を感じ出した。

が!!

順境な中にこそ危険がある。

前戦で骨折した右拳をまたも痛める。

その後は強く右を打つ事ができなくなった前戦と同様の戦いになっていく。

しかし、今回は前戦とは少し違った。

僕が住に与えた課題「無我」と「don’t think feel(考えるな 感じろ)」。

流れに逆らう事なく、ムキになって打ち合う事なく、狙い過ぎる事なく・・

やってきた事を、セコンドの指示を信じて戦う。

住吉の戦いに力みはなかった。

流れに順応していた。

終盤に入り、ポイントの差を埋めに柳選手が果敢に前に、そして手数を増やしてくる!

住吉が右拳を痛めている事にも気づいている。

最終ラウンドに入るインターバル。

拳の痛みを堪えながら必死に戦う住が「ポイントは?」と聞いてきた。

「大丈夫!やけど最後まで気は抜くな!!チャンピオンになるか?!」

「成る!」

最終ラウンド。

このままでは勝てないと感じているであろう柳選手の猛攻にさらされるシーンもあったが、住の言葉どおり・・

「生き残った」

二人の思いの込もった激闘に会場が大いに沸いた。

ジャッジ一人は「77対76アクセル!!」

「よし!!」

残りのジャッジ二人が

「76対76!」でドロー。

1-0。規定によりドロー。

しかし今回は「挑戦権」を得る事が重要。

規定によりランキング1位であり優勢という事もあって挑戦者はアクセル住に決まった!

楽勝やKO勝ちよりも、僅差を制したところにこそ価値があると僕は言う。

僅差には実力とは違う力が働く。

それは、そこに懸けた思いや人としての成長が表れるからだ。

今回は住がその僅差をモノにした。

住吉のインタビューがはじまり、僕はいつものようにお客さんの見送りに玄関に向かうが、リングから降りて少し聞いていた。

応援してくださる皆様への感謝。地元下関への思い。

そして、チャンピオンになってから柳選手との四度目の対戦希望。

それもドラマティックだなと思った。

ドラマは考えたとおりには起きない。素直に流れに乗ってこそドラマは生まれる。

さあ!玄関に向かおうとしたとき!!

みんなーー!!チャンピオンベルトが見たいかーー!!

ファイアーー!!

あいつめ!やりやがったーー!!!笑

PS 8戦8勝(6KO)で絶対王者になりつつある吉野チャンピオンが12月13日に三度目の防衛戦を行います。

その後、正式にチャンピオンカーニバルの発表があって試合日が決まります。

おそらく4月のダイナミックグローブになるのではないかと思います。

必ずや後楽園ホールに特大の勇気と感動の嵐を巻き起こしてチャンピオンベルトを下関に持ち帰ります!