心から知る事。

僕の指導するワンツーが約一年間打てない白石。これまでに培った指導法をすべて試してみるが出来ない。それには心にも因があるのだとも言う。
そんな白石に昨日から光が見え出した。まだ気を抜けば元に戻る程度の出来ではあるが、これまで何度言っても何ラウンドミットを持っても出来なかった事が出来つつあるという事は明らかに成長だ。
人間の能力にそんなに差は無いと思う。あるとすれば本当に「知っている」か「知っていない」かの違いなのだと思う。
昨日の強化練習に参加した喬之も昨日今日で大きな成長が見られる。白石にも喬之にも僕が常に言ってきた事は変わらない。
二人とも頭では理解はしているはず。それでも本当に心で理解する為にはそれなりの経験(失敗や苦労)や時間が掛かるようだ。
今は分からなくても、きっと後で気づく時が来る。そう信じて指導してはいるが、できれば僕の元にいる間に気づいてほしいと思うのは自我欲なのか?それとも向上心なのか?
「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」というが僕らは皆、愚者なんだろう。僕も多くの失敗や苦労の中から多くを学んだクチだ。今も多くの悩みや苦労を抱えながら向上を目指して生きている。
成功は一朝一夕には成らない。「ローマは一日にして成らず」とも言う。たえず勉強し、多くの経験をし、頭だけではなく「心から知っていく」という事が必要なんだろう。            マサ

光が見えてきた白石。遂に力の抜けた右ストレートがそれを物語る。僕の指導する選手ら皆が通る道。