理由。

数日前にボクシングマガジンの取材を受けた。実業団、社会人共のW優勝についての取材だと思っていたが、それだけでもないようだ。
「取材の主旨は何ですか?」と聞いたら「まだ企画が決まっていないんです。」との答え。
指導法や経営論、技術談や僕の経歴など、取り留めのない内容で数時間の話しをした。
「高橋さんの自信や情熱は何処から来るのですか?」「ボクシングの危険性を身をもって重々ご存じのはずの高橋さんは何故ボクシングの指導をするのですか?」と核心に迫る質問もぶつけられる。
それらの質問に答えるとき、僕の人生哲学抜きに答える事はできない。そこまで話してしまってもいいのだろうか?その答えを求めているだろうかと思いながらも話してみた。
僕が育てた選手はまだ世界チャンピオンでもオリンピック選手でもない。まだ僕の思いや考えをを分かってもらう為には説得力がない事は十分に分かっている。
どこまで思いが伝わったかは分らない。でも、今回の取材を受けた事で改めて思った事がある。
ボクシングを通じて多くの人に信じてもらい、「世の為人の為に」なる為には結果がいるのだと。それももっと大きな結果が。それが物質欲だけではない、更に上を目指す一つの理由なのではないかと。       マサ