喬之初戦試合内容。


喬之は自分との戦い。心をコントロールする事を一番の課題としているようだ。コチラ

ボクシング自体は若干堅いが、高校生離れしたパンチのキレや反応の鋭さがある。この動きをうまく生かしたい。

靖也が昨日勝ち、国弘、啓助が決勝進出を決めた事でプレッシャーが掛かってしまったのか?自分のボクシングをしようという思いは伝わるが、「距離」が狂った状態でスタートしてしまった。一度狂ったペースはなかなか戻らない。ときおり見せる鋭いパンチや連打でポイントを奪い、判定勝ちを収めた。
リングから降りてきて喬之はずっと泣いていた。強く強く望んだ自分のボクシングが出来ずに悔しかったんだろうと思う。僕が言う事は技術的な失敗の原因と改善策以外にない。心は自分の問題で喬之は自らそれに挑戦しようとしている。だから僕は言わなくていい。
今、喬之は必死に自分の中にいる大きな敵と戦っている。すぐには勝てないかもしれない。でも次は勝てるように努力して必死に戦っていく。これしかない。
失敗から学ぶ事は多い。それが泣くほどの失敗なら尚更だ。失敗はしながらも勝てた事はとても幸運な事だ。またすぐに次の挑戦のチャンスがもらえたのだから。
中学時代、野球ではチャンスに強い喬之だったらしいがボクシングの厳しさの中で大きな学びをしているのだと思う。喬之がボクシングをしている意味は正に「今ここ」なのかもしれない。
僕も喬之がこの敵に打ち勝つ瞬間を心待ちにしながら指導をしていく。大きな苦労があった方が喜びはその分だけ大きくなるから。必ず打ち勝てる!     マサ