概念。

僕は幼い頃から自分の事を普通ではないとずっと思ってきた。だから普通に会社員になったり、就職したりするのは違うと感じていた。
学校での集団生活も苦手だった。チームプレーにも向いていなかった。人から使われるのも嫌だった。
だから、いつかは生まれ持った運動神経や探求心、負けず嫌いな性分を生かして何かしらのプロスポーツ選手になろうと思っていた。
そして様々な失敗や導きがあってボクシングに出会い、ボクシングトレーナー兼ジムの会長となった。
多くの人や親は、少しでも良い学校に入って、少しでも条件の良い会社に就職する事を望むのだろうと思う。それは何の為か?
僕とは違う人生ではあるけれど、それも一つの人生だとは思う。だけど、それだけが人生だと思っている人があまりに多くいるのではないだろうか。
皆が皆、特別な仕事ができる訳ではないとは思う。それでも今の自分に与えられた状況や環境、子供達の特質や可能性をよく見てほしい。
きっと人それぞれに与えられた自分自身を最高に輝かせる事が見つかるのではないかと思う。
常識的な、保守的な考え方からはそれは見つけにくいように思う。
住直はボクシングを通じて「人間力」や「心」を高め、「チャンピオン」を目指している。それも一つの人生だ。
人と違うからと恐れたり、心配する必要はないと思う。高い心や人間力を持った者が路頭に迷う事はないし、人が放ってはおかないだろう。また、懸命に努力していく中でどんな逆境をも乗り越える力を身につけていく事だろうと思う。
ボクシングでチャンピオンになる為に必要なのはお金でもコネでも学歴でもない。いるのは「人間力」と「強さ」だ。どんなに後押しされようが、お金を積もうが、チャンピオンにはなれない。
厳しい世の中を生き抜いていく為に必要なのも、やはり「人間力」と「強さ」だと思う。
人それぞれに持った「概念」がある。小さな概念から大きな概念まで。僕はその概念を疑い、より良い概念を身に付けていきたいと思っている。それが人としての向上ではないかと思う。
長くなったけれど、今日は盆休みで門司ジムに遊びに来た住吉の同級生の元会員Yとそんな話しをした。
彼の概念も今、大きく変わりつつあるようだった。     マサ