それぞれの課題。

高橋イズム

ジムには幾つもの課題を持って選手や会員らはやって来ているのだと常々感じている。
「ボクシングに嘘は通じない」と僕はよく言う。それはミット打ちやスパーリングを見れば各々の課題が顕著に現れているからだ。
スパーリングを始めた当初は恐怖心やキツさとの戦い。冷静さや自制心を持つ事も課題となる。ある程度の時期が経って力を付けると自尊心が負ける事への恐怖を募らせ、見栄やプライドが向上を妨げる時期も来る。大局を見ない限り、モチベーションという大きな課題もいつか必ず訪れる。
試合やスパーリングをしない者にも課題は平等に与えられる。フォーム作りやミット打ちがうまくいかないときに、そこをどう乗り越えるのかという課題。ミット時には強く打とうとする欲から激しく力む。力を抜き理想のフォームで打つ為には自制心が必要となる。継続する(モチベーション)という課題もあり、ジム内にも人間関係という課題もあるのかもしれない。
選手には更に大きなプレッシャーやモチベーション、怪我や病気、「心の在り方」が課題となって、強く向上を促される。
それらすべては自分自身に原因があり、今より向上する為に与えられている現象であって、「自分次第」で必ず乗り越えられるモノであると思っている。
ひとつのパンチや動きを自分のモノにするという小さな課題から、人生をも変えるような大きな課題まで。それらを乗り越えた感動を味わってほしいと思う。それが次へのモチベーションともなるからだ。
入会当初には見えなかった課題がボクシングを通じて、どんどん現れてくる人も多い。それは、その人が今、向上するに値する時期にきているという事なのだ思う。
そこに僕はいる。女性でも年上でも子供でも僕はあまり遠慮はしない。遠慮は「人の為に」ならず、「事なかれ主義」は僕に与えられた課題への逃げともなるからだ。嫌われても恨まれても仕方ないと思っている。いつか分かってもらえる日が来ると信じている。
今まで延べ600人を超える選手、会員を指導してきた。選手、会員の課題が現れたとき、その度に学び、経験し、一緒にその課題に取り組むという姿勢でやってきた。初めの頃は幾度も失敗してきた。
頭の中には常時、数人の課題があり、いつもアンテナを立てて課題への乗り越え方を模索している。
そんな仕事を僕は誇りに思い、僕を日々向上させてくれるすべての出来事や人に感謝している。
ボクシングを通じての「健康維持」「体力作り」「痩身」「強くなる」「自信をつける」「試合がしたい」「チャンピオンになる!」など、どんな目標でも、その先まで考えてみてほしいと思う。
目標の先をよく考えれば「生きる事の本当の意味」に辿り着き、日々の生活の中に旺盛な向上意欲が湧いてくるのだと思う。     マサ

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