全日本アマチュアボクシング選手権大会、総評。

門司フィットネス試合速報

全日本選手権大会から感じ、学んだ事が多過ぎてなかなか、このブログが書けなかった。
今大会への目標として「住吉準優勝、直人3位入賞、W入賞!」というモノが僕の中ではあった。
出場を決めてから大会が終わるまで一度も「優勝」とは口にしなかった。今の住直で今年優勝する可能性は限りなくゼロに近いと感じていたからだ。
大会中、NTTのコマーシャルを観た。「イチローになれるかな~?」と言う息子に「誰でもなれる訳じゃないけど、思わなければ絶対になれない」と父親が言うというモノだった。
この全日本に全国から出てくる選手らの多くは、まず高校時代に全国大会で頭角を現し、関東大学一部リーグの大学に特待で引っ張られる。関東大学一部リーグ戦という猛者達の戦いの中で多くのキャリアを得た選りすぐりの選手らが数人、自衛隊体育学校に引っ張られる。
今大会では8階級中、5階級で自衛隊体育学校の選手が優勝した事からも、それは至極当たり前のように感じられた。
住吉は16から、直人は19からうちに来てボクシングを始めた。彼らとボクシングキャリアや資質で比べれば大きな差がある。
僕は以前から「アマチュアボクシング全日本は才能のスポーツ。プロは才能を努力で凌駕できるスポーツ」だと住直らには話している。
優勝や準優勝者の中には、極端に長いリーチや高い上背の者。素晴らしい身体能力の並はずれたパンチ力やスピードを持つ者。精神的強さと抜群のセンス。これらは幼い頃から育てられてきたモノか、持って生まれてきた部分が大きい。これこそ「宿命」と言えるのかもしれない。
物事の成功、成就には「情熱」×「能力」×「考え方」というモノがあると稲森和夫さん(京セラ創設者で経営の神様と言われる)が言っておられる。
準決勝の前日、この話しに僕なりの考えを加えて住直に話す。「能力」にも「身体能力」と「頭脳的能力」とがある。生まれ持った体つきやパンチ力なんかもこの身体能力の内となる。ここも向上を目指すが、「宿命」はそう簡単には上げられない部分。だけど身体操作や戦い方、技術などは比較的高めやすい部分だ。「情熱」と「考え方」は「自分次第」で幾らでも高める事ができる。「宿命」と違い「自分次第」で切り拓いていく事ができるのが「運命」なのだと思っている。
今現在の住直の「情熱」、「能力」、「考え方」の点数を僕なりの見解で話す。全日本チャンプらの「能力」は非常に高い。だけど、この合計点が勝れば勝てるし、勝らなければ負ける。とても単純だ。
住直が3分3ラウンドという短い時間の中で「能力」に秀でた相手に勝つ為には「時間」が足りない。今の住直のままでも6ラウンド、8ラウンド、10ラウンドと時間があればチャンプらに勝たせる事はできる。
そこが住直らや僕が、このアマチュアボクシングの最高峰「全日本」で味わう一番の難しさだと思う。これが僕が「全日本は才能。プロは才能を努力で凌駕できるスポーツ」と言う理由だ。
しかし、僕らはまだまだアマチュアボクシングでの頂点を目指す。実業団や社会人で成し遂げた事を「全日本」でも成し遂げる事は簡単ではない。
住直がイチローにはなれない。それでも、自分の中での最善、最高に挑む事に意味があるのだと強く思った。
指導者、トレーナーとしての僕にとって、それぞれの「器」を的確に把握し、各々が「今できる事」の中で出せる最高の成果を提示していく事も大切な仕事だと思っている。根拠の無い無茶な目標では挫折感しか味わえないし、強い意欲が湧かない。「住吉準優勝。直人3位入賞。W入賞!」の目標にはそういった意味があった。
成果を上げる事だけが「人生」ではないと思っている。失敗や負けの中から学ぶ事は勝ちや成功から学ぶ事より大きい。
住直と共に「チーム一丸」となって全力で勝ちに行った。公言していた僕らに「今できる事のW入賞」を惜しくも逃した。だからこそ余計に悔しい思いが残った。ここ数日何度もそんな悔しい夢を見ている。
この悔しさをバネにして次に繋げる事が今大会の意味であり、導きなのだと感じている。ボクシングの神様は厳しく更に大きな向上を求めているようだ。それこそが「愛」なのかもしれない。
ボクシングを人生と照らし合わせて考える事が何より大切なのだと思う。ボクシングでの成果ばかりに気を取られずに、人間としてどれだけの人間になれるのかが大切な事なのだと、やはりこの全日本でも強く感じられた。
アマチュアボクシング最高峰の全日本アマチュアボクシング選手権大会から学んだ事はまだまだあるが、長くなったのでこの辺で・・(また気が向いたら書きます)
最後に、大会運営の皆様、支援下さった山口県連の皆様、中国ブロックの松尾監督、そして長い間留守をしてご迷惑をお掛けしたジム会員の皆さん、応援頂いた皆さん、大きな大きな経験を積む事ができました。本当にありがとうございました。全日本アマチュアボクシング選手権大会から学んだ事は学びの質は違えど、やはり「真理」と「心」でした。それを皆さんに、そしてアマチュアボクシング界に還元していければと思っております。  会長 高橋正行

今年は直人ベスト8。住吉3位入賞。来年は地元山口県、上関で全日本選手権大会!

今後に備えて、決勝戦をバッチリ録って帰りました。

おまけのTDS。やっぱ息抜きもいるでしょ。これが門司フィットネス流。(笑)

  1. かみやん

     前から、思ってたけど、このボクシングで得た事を本にすればと思う。
    会長でしかできない経験を、伝える義務があると思う。
    本が売れたお金は、ボクサーを強くする為や、ボクシング普及の為に使えばよいと思う。
    日本のボクシングのシステムは、トレーナーとマネージャーが分業じゃないから、交渉事に必要な経済力は今後、必要になると思います。
    余計なお世話なので削除してください!

  2. 会長

    いつか本は書いてみたいと思っています。だけど、まだその兆しがありません。
    何かを成し遂げるか、多くの要望があるか、オファーが来るか、そんな兆しがあれば是非とも書いてみたいです。
    また、それが「世の為、人の為に」なるのであれば・・

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事一覧