H22、白石の書初め。


白石の今年の抱負は「尽」。
白石の挑戦は以前に一度は逃げてしまった「ボクシング」(過去の自分)への覚悟を決めての再挑戦だった。
長いブランクを埋める為の練習はキツかったはずだ。ロードワークも歯を食いしばって住直に食らい付いていった。そこに以前のような手抜きは全く感じられなかった。マスボクシングで妖怪「鼻曲げ」(直人)に鼻を折られ、病院では麻酔無しの治療にビビッて入院もした。(笑)
辛い減量も計画的にしっかりと行い、県大会、実業団と以前の自分を乗り越える為に戦った。実業団でのダウンの応酬の末、手繰り寄せた逆転RSC勝ちは僕らの胸を熱くさせた。
その後、腰と首のヘルニアの為、徐々に手足が痺れてボクシングを続ける事が難しくなってきた。
毎日、ヘルニアをカバーする為に筋トレに励む白石に「次の道を探せ」と言ったのが約一ヶ月前。
腰だけなら可能性もあるが、首までとなるとボクサーとして戦っていくには、あまりに不安材料が大き過ぎる。こんな、どうにもならない状況もまた一つの導きとして僕は捉えるようにしている。
白石には住直にはない仕事の能力や様々な分野に関しての探究心がある。そんな思いもあり、白石の進むべき「道」は他にあるのではないかと話した訳だ。
僕も選手としての不運に泣いたが、今となれば、多くの失敗や苦労も、今の仕事(天職)に辿り着く為の布石であったのだと思っている。
きっと白石にも、白石の特質や能力を最大限に生かせる「自分の道」があるはずだ。
そんな今、白石は「人の為に」と海外でのボランティアを志願している。その思いが実るかどうかはまだ分からない。ただ、ボクシングを通じて、そんな思いが白石の中に深く根付いた事は確かなようだ。
「全力を尽くす」「人に尽くす」そんな思いをこの「尽」に白石は込めたのだと言う。
一つのステージを終えた白石が、ボクシングから学んだ事を胸に、どんな今後を生きていくのか、皆さんにも温かく見守ってほしいと思う。
また、五体満足でボクシングを続けられている選手らにも言っておきたい。辞めるときには辞めるべくしての何かしらの導きがある。五体満足で続けられるにも、続けられる意味がある。
与えられた課題から、決して逃げず、諦めず、その時が来るまで、自己の向上を目指して「ボクシング道」を邁進していってほしいと思う。     会長
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