法則。

 「ジュニアスクール」は門司ジムと下関ジムを隔週で回る為、僕が見る事が出来るのは、それぞれ一ヶ月に2回づつ。


ボクシングを教える事が仕事だけど、ボクシングをする以前に「人としての心構え」が必要だと常々感じており、一ヶ月に一度の「心の勉強」をする事にした。


だけど、一ヶ月に一度では、忘れてしまわないだろうかという思いがあり、今日は下関ジュニアで座禅を終えて、みんなの気持ちが落ち着いたところで座禅の足を崩し、ミニミニ「心の勉強」(5分間)をする事にした。


ある話しをした後、ジュニアの将之介が「でも~悪い事してもバレなかったらどうなるの?」と聞いてきた。


とても嬉しかった。


質問自体は単純な事だけど、僕の話しを聞いて頭の中で想像して照らし合わせてみたからこそ、出てきた疑問だ。それだけ真剣に聞いていたという事だし、疑問を持つという事は向上意欲の表れだとも思うからだ。


「今、将之介がいい質問をしました!」とすかさず褒める。悪い事をしたときには強く叱り、良い事をしたときにはすぐに褒める。これが子供の為には大切だと思っている。このとき注意するのが、私心の入った感情で怒ったりしない事だ。そして指導者自身が何が正しく何が間違いなのかを日頃からよく勉強しておく事が必要だ。


ボクシングでも自らの質問や僕の指導に対して疑問を持って質問してくる人に答える事が僕はとても好きだ。めちゃくちゃ詳しく答える。(笑)


それは、向上意欲のある人には、とにかく大きく応えたいという気持があるからだ。そんな会員とは話しも長くなるし、僕自身も大いに勉強になる。


人生には様々な法則がある。ボクシングにも多くの法則がある。僕はずっと、その法則を探してきたし、今からも探し続ける。そして、それを「人の為に」伝えていく事が僕の使命のようにも感じている。


本やテレビを見て勉強をするが、それだけでは本当に「自分のモノ」にはならない。自分のこれまでの経験と照らし合わせてみる事。そして実践していく事。「勉強と実践(経験)」。この両輪が相まって、はじめて本当に「自分のモノ」になるのだと思う。


ジムの中では技術的には「黄金比」や「軸の移動」、「棒の理論」「井桁の理論」「機能美」「脱力」など。戦術的には「リズム」「先に動く」「作る」などの僕が学び、見つけた様々な「ボクシングの法則」を指導している。


法則とは一つ見つければ、芋づる式に様々な事が可能になる方法だと僕は考えている。だから法則性のない方法や技術に対して僕は、あまり大きな興味を示さない。


「人の為に」「今できる事」「自分次第」・・etc これらは僕が生きてきた35年間の経験と勉強から見つけ出した「心の法則」。


すべては「因果の法則」。この一つに集約できるのかもしれないが・・    マサ