怪我や病気。


今日の門司ジムには多くの会員が練習に訪れた。試験勉強でずっと休んでいた若貴も復帰してきた。
スパーリング大会前のジム内は多くの会員で、ストーブがなくとも強い熱気を放っていた。まあ、今日はかなり温かくもあった訳だが・・(汗)
そんな中、「ウワーッ!!」と叫び声が! 若が痛めていた右手首をシャドーマスで再び痛めた様子だった。
すぐに水道の流水で冷やすように指示し、約30分程冷やした。
これは良い機会だと思い、「スパーリング大会参加組み集合~!!」と数人を集めた。
怪我をするのも病気になるのも自分の責任。たとえ車に跳ねられたとしても、ある意味自分に責任がある。怪我や病気はどちらかと言えば悪い事。悪い事を引き寄せたのは自分自身。それも因果だと言える。
約4年前、ヤンキースの松井秀喜(僕と同じ歳)が左手首を骨折し、戦線から離脱した際に「「アイ・フィール・ベリー・ソーリー」と、最上級の謝罪の言葉で謝罪した事が大きく取り上げられた。
普通、アメリカのスポーツ選手が怪我や病気で謝罪する事は無いという。それはたぶん「仕方ない」「自分のせいじゃない」という思いや責任を逃れようとする「保身」という考えからだろうと思う。
それなのに松井は自分自身のミスだと認め、チームやファンに迷惑を掛けたと心から謝った。
アメリカのメディアからは「松井はスポーツマンとしてだけではなく、人間としても素晴らしい」と賞賛された。
僕はこの一件が非常に心に残っている。ジムでも選手達に何度かこの話しはした事がある。
また、怪我や病気には罰的な意味ではなく、間違いや過ちを教えてくれるという学びの意味があるのだと感じている。
僕も何度も何度も怪我や故障に見舞われ、多くの失敗を経験してきた。そして間違いや過ちに気づいた。その為にも失敗や怪我や病気はあるのだと感じている。
怪我や病気のときこそ、今の考え方や生き方に間違いはないかと自分自身の心に問い直すときなのだと思う。そう考えれば病気や怪我から学ぶ事は非常に大きなモノとなる。
怪我も病気も自分の責任。偶然じゃないし、不運でもない。スパーリング大会では決まった相手もいる。皆も頑張っている。それなのに怪我や病気で欠場しないように、十分に気を引き締めて、心を正して練習をするようにと話した。
僕も運送屋時代(ジムを始める2年前)に乗っていたトラックに車をぶつけられて「10対0」の貰い事故に遭った事がある。キツイ鞭打ちになったが、会社からは「労災で高橋が休むと人員が足りなくなるから出てくれんか?」と頼まれた。「え~!俺、被害者ですよ!」と反抗もしたが、結局は痛い首のまま仕事を続ける事となった。
今なら僕の方から会社に対して「僕の不注意でご迷惑お掛けしました」という一言が言えると思う。
スパーリング大会出場の皆さん!少々プレッシャーをお掛けしますが、怪我や病気のないように十分に注意をして心を正して練習に励んでください!万全な状態でリングに上がれる事。それもひとつの「挑戦」。        マサ