輝、試合結果。


試合直前の輝。若干緊張感が感じられるが問題はない。試合前緊張するのは「心の準備運動なんだ」と話す。「今できる事」に集中!

いよいよリングイン。「いいか一人で戦うんじゃないぞ!みんなで戦うんやぞ!思い切りいけ!」と背中を押す。大きなプレッシャーを感じる相手選手との試合が始まる!
1ラウンド開始。やはりかなり上背とリーチに差がある。丁寧に動いて距離を測るが、まだ輝の距離になってはいない。おでこ辺りに受けた右ストレートでダウンを取られる。レフリーのダウンの基準が予想以上に早い。
2ラウンドに入り、狙っていたパンチが交差する場面が幾度かあったが、やはりまだ練習どおりの右ストレートではなかった為にダウンを奪う事はできない。逆に二度のダウンを奪われ、RSC負けとなった。
大きな身長差やリーチ差がある上に自信を持って戦う相手に対して必要な事を小学生の輝に今求めるのは少し酷ではある。それでもこんな相手(課題)が与えられた意味を考えれば、自分には今何が必要で何が足りないのかが深く理解できるのかもしれない。
初の敗戦で外に出て一人で泣いていた輝にこう言った。「住吉も直人も何度も負けとる。やけど泣かんで、すぐに前を向く。負けは失敗やないで、多くの課題を教えてくれるモノ。そう捉えられれば、今日より明日。今年より来年と絶対に強くなる。会長から見たら去年の勝ちより今年の負けの方が輝にとって、いい経験になっとるぞ。」と。
人は負けや失敗から多くを学ぶ。負けや失敗は人を大きく向上させる為の有難いモノだ。そう教えていく事も指導者や親の大切な役目なのだと思う。
悔し涙をたくさん流せる程、「今できる事」の中で一生懸命に戦った輝。まだまだこれから。ここからが本当の「ボクシング道」だ!頑張っていこう!        マサ