H22全日本実業団アマチュアボクシング選手権大会総評。

今年の全日本実業団選手権大会でも幾つかの学びを得る事ができた。去年の実業団は「準備」の年とし、僕に強く依存していた住直の「自力」を養うべく、年始から本番当日まで「指導封印」をした。
そして今年は一年越しの住直揃っての「W優勝」を改めて目標とした大会だった。
全日本での優勝を目指す住吉には「勝ち方」を。二階級を上げての優勝を目指す直人には「勝つ事」を課題に与えた。
組み合わせも決まり、難しい初戦を突破し、準決勝では住直共に向上の兆しを見せ、迎えた決勝戦。
自分のボクシングが今だに確立できていない住吉は残念ながらボクシングを崩したが、力の差で試合を制した。「勝つ事」への強い思いが直人に今までにない集中力や学びを生み、今大会の中で飛躍的な成長を見せた。
試合とは「試し合い」と書く。どんな大会であれ、どんな試合であれ、自分の力を相手と試し合う。または各自が持つ課題を相手に対して試し合ってみる。その中でどれだけの事を学ぶ事ができるのか。得る事ができるのか。
ボクシングに限らず、スポーツ全般にも言える事だが、勝ち負けだけではなく「人間形成」を考えた真摯な心掛けが大きな学びや「感動」を呼び、本当の幸せや達成感といったモノを味わう為に必要なのだと思う。
僕は「相手は敵ではなく有難い課題」と常々言う。だから本当は勝っても負けても有難い学びに違いはない。
それでも僕らは勝利や更に高い場所での優勝を目指して全力でボクシングに取り組む。その中でこそ、「負ける因果」や「勝つ因果」を多く学び、「人の為に」そして「今できる事」、「自分次第」という事を身を持って経験し、会得していく事ができるのだと思う。
今大会もサブセコンドをお手伝い頂いた団体優勝された884ボクシングジムの林会長、対戦相手の皆さん、全日本実業団選手権大会運営陣の皆さま、支援頂いた山口県アマチュアボクシング連盟、応援頂いたすべての皆さんに心より感謝致します。             会長 高橋正行
                   

身の回りの世話からセコンド役、ドライバーの交代まで、とても助けてくれたレッドグローブの川田会長。ほんとに助かった。ありがとー!僕的にも「高橋ボクシング」の更なる向上のヒントや住直の現状を確認する事ができた貴重な大会となった。住吉は実業団二度目の技能賞も受賞。

さらば、みなとドーム。また来年。