直人二回戦、試合内容。

二回戦の相手は自衛隊体育学校の選手。

昨日の試合をビデオで観た限りでは、サウスポーで手数の多いボクサーファイターといった感じ。

勝つイメージもできた。
一回戦の選手に比べれば幾分楽な相手と見たが、強豪自衛隊体育学校の選手だけに、絶対に油断はできない。
今まで、実業団の決勝や去年の全日本での二回戦で勝っていた試合に、あと一歩のところで優勝や入賞を逃してきた直人。
あと少しスピードがあれば…あと少しスタミナがあれば… といつも思ってきた。
そんな悔しさを何度も味わい、更にフェザー級の消滅から二階級上げての全日本への再チャレンジを決意したのが今年に入って。
直人は辛いフィジカルトレーニングに励み、僕は大きな相手にも通じる技術や戦術をと考えた。
そんな中、直人の心が次第に高まっている事も先日のNHKの取材での受け答えやや日頃の言動から感じていた。

リングに登る直前まで「今できる事」に抜かりは無い。
一ラウンドは様子見しながらもまずまずのペース。
ニラウンドに入り、積極的に攻め、更にペースを握った。
最終三ラウンドには上も下も効かせて最後のゴングを聞いた。
打ち終わりのまずさからパンチを被弾する事もあったが、勝ったとは思った。
しかし最近のジャッジの傾向が、まだ完全には掴めきれていないのでドキドキしながら最後の判定を聞いた。

「青コーナー、石井くん」とコールがあった瞬間、「よっしゃっ!!」と大きな声を出して両手でガッツポーズをとった僕がいた。(笑)
本当に嬉しかった。
直人は19才からジムに来てボクシングを始めた。決して早いスタートではない。天賦の才を持っている訳でもない。はじめは素直さもなかった。

そんな直人が日々努力し、多くの失敗も味わいながらも、人として成長し、遂に住吉と並ぶ全日本三位というところまでやってきた。
僕らの目指す場所はまだまだ高い所にある。それでも一歩ずつ確実に歩んでいく他に術はない。
明日の準決勝は日連推薦の選手との対戦。
明日の準決勝は神様からのご褒美だと思い、気負わず楽しんで挑ませてやりたいと思う。
明日勝てば優勝の二文字も見えてくる。
気負いはなく「今できる事」にも抜かりはない。
この後、いつもどおりの作戦ミーティングをして、明日の準決勝もチーム一丸となって全力で臨む事に違いはない。
僕らの戦いにまだまだ終わりはない。 マサ

おまけのご褒美ブレイク。

直人はすぐに試合のチェック。