「高橋ボクシング」すべては一つ。

昨日、門司ジムの「トキ広樹」のジャブの改善方法を閃いた。
数年前から広樹のジャブの打ち方が気になって常に指摘をしていた。様々な改善法を提示してみるが、ずっと改善されないまま、今日に至った。
昨夜の遅い時間帯、たまたま会員が途切れて広樹が一人で練習していた後ろ姿を見て気づいた!
「タイミングだ!」 ボクシングにとっての「タイミング」とは普通「相手とのタイミング」を意味する。
しかし、今回気づいた「タイミング」は身体のタイミングだった。
「右ストレート」「左フック」「左ボディ」・・と僕が強く支持する部分も身体の「タイミング合わせ」だ。
入会して、一番最初に教えるのが「左ジャブ」。しかし、それと同時に教えるのが「右ストレート」を組み合わせた「ワンツー」。
「ジャブ」よりも、前に書いたパンチの方が比較的動きが大きく、身体のタイミング合わせに目がいき易い。ジャブの動きは小さく、「簡単」だと感じてしまいやすい。それだけに見逃してしまった訳だ。
以前は「ワンツー」からではなく、「ジャブ」だけを数ヶ月教えていた事もある。しかし、初めにボクシング全体のバランスを教える事や、フィットネス会員に対して「ボクシングの楽しさ」を伝えるという思いで、初日から「ワンツー」を教えるようになった。
物事には「正負の法則」が生きている。良い事の反面、悪い事も起きる。
すぐに気づいていれば、簡単な事だったかもしれないが、そこに目がいかずに苦労した分だけ、「感動」(喜び)も感謝も大きくなった。
僕の一番自信のあるパンチは「ジャブ」だ。15から始めたボクシングで、一番得意なパンチでもあり、一番苦労してきたパンチでもある。
多くの苦労をして手に入れたモノだけが、本当に「自分のモノ」になる。僕のボクシングのすべては、そうやって手に入れてきた。それが「正負の法則」ってヤツだ。
今日は下関ジムでこの「左ジャブ」を数人に指導してみた。数分で、皆に大きな変化(向上)が表れた。
注意してほしいのは、頭で覚えるだけに留まらず、何度も反復練習(苦労)して心身共に覚え込み、きちんと「自分のモノ」にする事だ。
たった一人の「課題」を解く事が、これから入ってくる会員や選手を含めた、すべての会員のボクシングに大きな影響を与える。
これらからも「人は皆繋がっている」という事が考えられる。一人の向上が皆の向上に繋がる事を知れば、「日々向上」の姿勢は崩せない。      マサ