直人、アマチュアボクシング最後の試合。

本日、初戦の相手は東農大で日連推薦の選手。
強敵ではあるが、相手は敵ではなく有難い課題であると捉えている。

シャドーもミットも・・

マルコムステップも・・すべてやった。ぬかりはなし!いつも試合に対して求められるのは、相手との勝ち負けではなく、自分自身への挑戦。

試合前、気功をあてながらそんな話しをし、心を整えてから直人をリングに送った。

第1ラウンド。いつもの激闘を抑えて距離をとったボクシングを試みるが、幾分手数が少なく受けるシーンが目立った。

今大会からインターバル中に得点が表示されるシステムとなり、「7対4」 相手リードの得点が出た。
それを直人に伝え、もう少し先手を取り、ペースを上げていくように指示を出す。

第2ラウンド。ペースが上がり、コンビネーションやボディが多く決まっていき形勢は逆転していった。

が、インターバル中に表示された得点は「20対9」と更に開いていた。
ここからポイントで盛り返すのは難しいので、カウンターを取ってRSC勝ちを狙いにいくしかない。
第3ラウンド。2ラウンド以上にパンチが決まるが、パンチが額に当たってアゴが上がりダウンを取られる一場面もあった。それでも狙いどおりのカウンターもよく決まった。

昨日定めた課題をよくこなし、ここ最近の試合で一番のボクシングを見せたが、残念なポイント負け。
しかし敗北感はない。
本来、ボクシングで一番得点ポイントとなるべきクリーンヒット数や有効打は確実に勝っていたし、試合自体も直人が多く支配していたと思う。
試合には負けたが、直人自身の課題であった「対応力」「柔軟性」そして「勇気」あるボクシングといった自身の壁を破った事に一番の価値を感じられた試合だった。
人の評価ではなく、本当の勝利は僕らの中に確かにあった。
ボクシングを通じた「人間的成長」それこそが僕らが目指す本当の勝利。
試合を終えた直人が言った。
  
           「アマチュアボクシングにまったく未練はありません」
一回戦敗退という結果は山口国体を終え、アマチュアボクシング最後となる今回の全日本に対して、なかなかモチベーションが上がらなかった僕らの因果もあるだろう。
それでも、アマチュア最後となった試合に大きな手応えと学びがあった事に今大会の意味を見出す事ができた。

これで直人も住吉に続いて晴れてアマチュアボクシングを引退!(笑)    
応援して頂いた皆さんやご迷惑をお掛けしているジム会員の皆さん、期待に応える事ができずに申し訳ありませんでした。
この学びを糧とし、次のステージでは皆さんに大きな感動と勇気を与えられる人間を目指して選手らと共に精進していきますので引き続き応援宜しくお願い致します!     会長
PS 大会中の画像及び総評は土曜日以降にアップしていくので暫くお待ちください。