ブレイク。

AKB48にあまり興味は無かったが、数々のヒットを飛ばす「業界の鮫」と呼ばれるプロデューサー秋元康氏の手法に興味があり、先日、録っておいた「金スマ~AKB48ヒストリー~」を観た。
多少は番組上の演出もあったとは思うが、それを差し引いてもAKBメンバーや秋元氏の多大な苦労や努力が伺えた。
鳴かず飛ばずの3年間があり、誰もが諦めていた中、AKBメンバーは秋元氏と夢を信じ続け、4年目にして遂に「ブレイク」を果たし、現在のAKB48がある。
この番組を観てボクシングに通じる様々な事を思った。「諦めない心」 「信頼」 「感謝」 「努力」 そして「ブレイク」。
僕にもジムを始めてから小さなモノではあるけど、二度のブレイクと言える時期があった。
一度目はジムを始めた1年目。現役の頃から「チャンピオンになったら門司にジムを開く」という思いで自身の練習だけでなく、人にそれを教えられるようにとすべての技術を理論化して覚えてきた事とそこに懸けてきた情熱が多くの会員に受け入れられた。
二度目はジムを開いて6年目の下関ジムをオープンした時期。門司ジムを開いて5年間で様々な経験や苦労の中、培った力や住直とのチームワークが下関の地で花開き、全国大会住直W優勝も果たした。
僕にとっての三度目のブレイクはいつ来るのかと考えた。
それはきっと、様々な苦労の中で努力を積み重ね、僕が人として更に成長したときなのだと思う。
「ブレイク」とはコップに水を一滴ずつ溜めていき、徐々にいっぱいになって遂には、それが溢れ出す瞬間のようなモノなのだと思う。
ここで言う「一滴」とは努力であり、経験であり、それに伴った「人間的成長」。
苦労や努力というモノを積まずにいくら待っていても「ブレイク」は訪れない。それは僕が選手時代に何度も味わってきた「ディッピングポイント(急激な向上期)」ともよく似ている。
また、AKBのメンバー達には苦しい時期を今まで支えてくれたファンへの大きな感謝や秋元氏らへの信頼、仲間との友情という思いが、諦めずに夢を追い続ける為の「人間的成長」を強く促しているように思った。
これから住直らとプロの世界に挑戦していく。アマチュアボクシングで培った力や経験もきっとプロに行ってからも生きる。
アマチュアボクシングの中でもそれなりの成果はあげてきたが、住直がボクサーとして本当のブレイクを果たすのは、まだ先だろう。それでもやるべき事は決まっている。
幾多の苦難、苦労を乗り越え、努力し続け、感謝を知り、諦めない。そんな人としての「成長」が「成功」にもきっと繋がる。
溜まった水がいつか大きく溢れ出す瞬間を心待ちに歩んでいく。    マサ