アクセル住吉(関門JAPAN)VS鈴木悠平(真正) 試合内容。


惜しい試合を逃した直人が降りてきて「住ちゃん頑張ってな」と声を掛けると「なんで負けとーん」と涙ぐむ住吉。よし!直人の分までやるぞっ!とミット開始!

「いつもどおり」が今回の課題。練習どおりの動き、練習どおりのパンチが打てている。直人の敗戦を引きずらずに、気持ちを切り替える。

「ここが勝負や!ここが試練や!自分に負けるな!」と気合いを入れる。「いつもどおり」が課題なので、気合いを入れるつもりはなかったが、この流れは払拭したい。
         「いくぞっ!!」

住吉らしい明るい入場曲「カンフーファイティング」に乗って登場。正直、住吉にはこれまでで一番の気合いが入った。直人の負けで闘志に火がついた!

さあ!来い!神戸に「勇気」と「感動」を与えるぞ!

青コーナー!関門JAPAN所属~ アクセル住吉ーーっ!!

山下会長率いる真正ジム、鈴木選手とのメインイベントが始まる。これは真正ジムVS関門JAPANの闘いでもある。

第1ラウンドのゴングが鳴る!互いに左の刺し合い。思ったとおり左の刺し合いでリードし、ペースを掴んだ。

狙い通りのボディが序盤から決まり、完全に1ラウンドを奪った。

「よし!いける!!ボディが効いとる。このままでいい!集中っ!」 「はい!」とかなりの手ごたえを互いに感じていた。

2ラウンド以降、鈴木選手の連打を受けるシーンもあったが、常にペースは譲らず、じわじわと確実にボディを効かせていった。

作戦、技術、気持ち、すべてにおいて流れはコチラにあった。

4ラウンドを終え、「上でも下でもいけるぞ!フィッシュをうまく使え!」 僕も住吉も「ランカー奪取」への自信が確信に変わっていた。

そんな第5ラウンド。住吉が左まぶたの上をカットし、レフリーが割って入る。

リングドクターのチェックを受けるが、「大丈夫」という事で試合再開!

不穏な空気を察し、関門JAPAN応援団から大きな「住吉」コールが沸き起こる!

その後、ここぞとばかりに鈴木選手が攻め込んでき、またもレフリーが割って入った。そしてドクターへのチェックを促し、レフリーが続行不能と判断して試合を止めた。

ランキング入りまで、もう指先までが掛かっていた試合。パンチによる負傷という判断で「5ラウンドTKO負け」という結果が下され、残念でならなかった。
この結果にはどんな意味があるのか?このときの僕にはわからなかった。
しかし「人生に無駄はない」という考えから、きっとこの悔しさが僕らをまた人として成長させるのだと思った。
日本1位まで行き、日本タイトルを僅差で逃した強敵である鈴木選手に打ち勝っていた住吉、そして関門JAPANのボクシングや応援。
あの状況から「勝ち」を引き寄せた鈴木選手の勝負強さもたいしたモノだと思う。
真正ジムさんからは「あの結果ではお互いに納得できないでしょう。あと1、2戦挟んで再戦しましょう」とのオファーを頂いている。
応援に来てくれた皆さんからは 「感動した」 「面白かった」 「関門JAPANの勇気と感動は本当にそのとおりだね」 と多くの声を頂いた。

すべては「自分次第」。頭では分かっているけど、試合が終わって数日は毎日夢を見て悔しい思いで目が覚める。
直人の負けも住吉の負けも僕の負け、関門JAPANの負けだ。
この悔しさをバネに、絶対に強くなります!「勇気」と「感動」だけでなく、応援してくれる皆様に「希望」や「喜び」を感じさせられるよう日々精進していきます!      会長
                     神戸W日本ランカー戦 総評につづく