ファイン新井(関門JAPAN)VS中谷有利(Gツダ)試合内容。


対戦相手の中谷選手と手を合わせる。
 

アマチュア経験も豊富でプロ入りしてからは6戦6勝(5KO)という中谷選手。
 

彼に勝つ方法を探し、新井のボクシングは進化した。

第1ラウンド。
ボクシング、ファイト、相手の出方によって、どっちでもいけるように準備してきた。
アップライトで強打を誇る中谷選手に対し、気迫負けしないようにとファインはファイトスタイルを選択した。

その選択はハマり、1Rは新井が先手を取った。
インターバル中。
「よし!よし!ちょっと作戦とは違うけどいいぞ」

第2ラウンド。
リズム、主導権はファインが握ってはいるが、中谷選手の野性味あるパンチが飛んでくる。

ファインは練習してきた幾つものコンビネーションで応戦。

第3ラウンド。
中谷選手の思いきりのいい攻撃に守勢に回るファイン。

このラウンドは取られたとは思ったが、このボクシングだと後半は落ちるだろうという思いがあり、慌てる事はなかった。

第4ラウンド。
「ここからが勝負やぞ!コンビネーションの中にカウンター!カウンターやぞ!」と念を押す。
関門JAPANはまだ関西で一度も勝った事がない。それはタイトルマッチ以外は実力でではなく、アウェイ判定や対応を受け続けているからだ。
故にこの試合も僅差では勝てない。明かな差を付ける。もしくは倒すしか勝つ事は難しいと考えていた。

ワイルドで気迫のこもったパンチを打ち続けてくる中谷選手。

これに対し、ファインは積み上げてきた確かな技術で応戦。

迫力の中谷。

技術の新井。

互いに一歩も引かない戦いが続いた。

最終ラウンドにまさかのダウン!ではなく、これはバランスを崩してのスリップダウン。
去年の最終ラウンドのダウンが重なり、ひやりとした。

その後も互いに気持ちを切らさず・・

激しい打ち合いが続き、最後のゴングが鳴った。
ここまで、明確にファインが取ったラウンドは第1ラウンド。取られたラウンドは第3ラウンド。
その他のラウンドはどれも甲乙付け難いラウンドだったが、常に主導権を握っていたのはファイン。
新井の勝利を願った・・
ジャッジ一人は48対47で中谷。
そして、もう一人のジャッジは49対47でファイン新井。よし!!
最後のジャッジは48対47で・・

中谷。 以上2-1で赤コーナー中谷選手の手が挙がった。
僅差での勝ちはない事を覚悟して臨んだ西軍代表決定戦。
悔しくない訳ではないが、敵地大阪で気負う事なく思い切り戦ったファイン新井の成長と、ここでも表れたファイン新井の課題と伸びしろに気持ちは向いていた。
中谷選手にかなり疲れが見えてはいたが、最後まで気迫と気力を振り絞って戦い抜いてきた。資質の高い強いボクサーだった。
死力を尽くして戦った二人に大きな拍手が送られた。

ボクシングでも、気持ちでも、努力でも負けてはいなかった。
ボクシングの幅も広がり、メンタルのコントロール方も会得した。
ただ、もっと明確な勝ち方が必要だった。あと少し・・
それはアウェイや外国に行っても勝てるボクシング。
つまり「倒すボクシング」。
その為に、新井に常に言い続けている事がある。その課題をより深く重く感じる為にもこの試合はあったように思う。
中谷選手のKO率の高さもそこにある。

TEAM関門JAPANと。
一戦一戦、絶対に勝つ!と臨み、自らの課題を克服し、人としてもボクサーとしても成長していく。
その先に夢への到達や目標達成、そして真の幸せがきっとある。
結果や勝ち負けに強くこだわる事なく、怖がる事なく、常に前を向き、成長を第一に挑み続ける。
それが僕が考える「成長主義」であり、「人間主義」だ。
ファイン新井の新人王戦は終わったが、この新人王戦で新井は大きく成長した。
ファイン新井、チャンピオンへの道はまだまだ続く・・
応援してくださった皆様ありがとうございました。
また一つ成長した今後のファイン新井にご期待ください!
           
                         関門JAPANボクシングジム会長 高橋正行

おまけ。お好み焼き食うてからの~

道頓堀。からの~

ラーメン。長い期間の減量で食欲が止まらないファイン。
この間に僕はサクちゃんにお電話。
「サクちゃんか~?」
「パパー いまどこ~?」
「パパ大阪~」
「なんしよるん?」
「パパね~ パンチパンチの試合でファインが負けたんよ」
って言うと・・
 
「へ~ おもしろかった?」って。
ちょっと考えて・・「面白かったよ」って。(^^)
「よかったね~ ばいば~い」って。
成長の為にある。って負けた意味は分かってはいても、勝って帰るのと負けて帰るのじゃ足取りが違う。
だけど、悔しかったり、嬉しかったり、勝ったり負けたり、苦しかったり楽しかったり・・
そんなボクシング全般を通じて面白いって事なんだって思った。
サクちゃんありがとー さすがはパパの子。笑

門司に戻って大盛カツカレー!食い過ぎ!笑